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Shanghai memo

上海メモ/気が向いたとき、思いつくままに…。

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物乞い


静安寺の久光百貨店から、プラザ66に向かって、南京西路を歩いていると、
ショルダーバッグを背にした二人の若い女性が声をかけてきた。

「上海に仕事を探しに来ましたが、見つかりません。
お金がなくて何も食べていません。何か食べさせてください」
大連の時は若い男女だったが、同じパターンのセリフだ。
「私たちは悪い人間ではありません。ただお腹が空いているだけです」

中国語が分からないふりをしていると、
「humburger」と英語らしい発音で言った。
50mほど、しつこくついてくるが、無視しているとあきらめた。

すると、今度は高級ブランドショップが会するプラザ66の前で、
一人の少年が同じように声をかけてきた。
可哀そうだが、これも無視した。

先日は上海駅近くの路上で、
信号待ちしている何台もの車の運転手に、
土下座して、何度も頭を下げ、物乞いする少年がいた。

他にも、繁華街の路上にチョークで「家に帰るお金がありません」と書いて正座している少年や、
食堂の入口に立って、空き缶を差し出す老人、ゴミ箱をあさる老婆もよく見かける。
このほか、上海は見るに耐えかねる肢体不自由者や老人の乞食も多い。

かたや、贅沢三昧の富豪。
富める者と貧しき者の格差は、日本以上に大きい。

上海政府は、万博前には、
外国人旅行者の目に触れさせないため、
「臭いものにはふた」で、
このような物乞いをどこかに排除するのではないか。
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