Shanghai memo
上海メモ/気が向いたとき、思いつくままに…。
秘密保持契約書
日本のある大手メーカーの技術者が、中国の同じ業界のメーカーから、千載一遇ともいうべき破格の待遇で採用内定を得た。しかし、好事魔多し。退職を申し入れると、会社側は「退職理由がいまひとつ、不自然。もしかして、中国メーカーに転職するのではないのか。あの大手の●●社か」と見透かされた返答だった。
その技術者は40代後半、現在勤めている会社の待遇に不満を、そして将来性に不安を感じ、日本より発展の可能性が高い中国で自分の可能性を試してみたいと考えていた。そのために、中国でビジネスできる最低レベルの(といわれる)中国語HSK6級の資格も取得して準備してきた。
その技術者は40代後半、現在勤めている会社の待遇に不満を、そして将来性に不安を感じ、日本より発展の可能性が高い中国で自分の可能性を試してみたいと考えていた。そのために、中国でビジネスできる最低レベルの(といわれる)中国語HSK6級の資格も取得して準備してきた。
会社側の懸念事項は、ただひとつ。自社の技術が他社、特に中国企業に流れるのを恐れているのだ。そこで、本当に退職したいのなら、これまで培ってきた自社のノウハウや技術を他社にもらさないという「秘密保持契約書」を書け、と迫った。本人の進退は暗礁に乗り上げた。
企業防衛のための「秘密保持契約書」は、法的に正当性があるかどうか不明だが、それは会社側の論理である。一方で、「職業選択の自由」という論理もある。
仮に彼が会社側の説得工作に妥協して、その「秘密保持契約書」に署名すれば、中国メーカーにとって、彼を採用するメリットはなくなるのか。彼の志がも、そもそも、その程度のひ弱さだったのか、あるいは、会社の論理が優先し、個人の幸福(?)がつぶされていくのか、彼が慰留に答えることが正解だったかは、誰にもわからない。要は、いずれにしても、人生、自己責任ということだけだろう。
仮に彼が会社側の説得工作に妥協して、その「秘密保持契約書」に署名すれば、中国メーカーにとって、彼を採用するメリットはなくなるのか。彼の志がも、そもそも、その程度のひ弱さだったのか、あるいは、会社の論理が優先し、個人の幸福(?)がつぶされていくのか、彼が慰留に答えることが正解だったかは、誰にもわからない。要は、いずれにしても、人生、自己責任ということだけだろう。
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